不動産仲介業者同士のトラブル発生

一軒目の不動産屋を出て、もう一軒不動産屋を訪問することにしました。というのも、私は十年前に新宿御苑前にあるマンションを購入たのですが、その時の不動産仲介会社の支店が蒲田にあったからです。ひょっとするとお得意様ということで値引きとか、掘り出し物物件を教えて貰えるかも?という期待もありましたし、既に付き合いのある業者ですから安心感があると思ったからです。

青いロゴの不動産仲介会社の店頭に訪問し「物件を探しているのですが」と尋ねると「賃貸ですか?持ち家ですか?」と聞かれるたので「持ち家です」と答えると「隣の建物です」と言われました。賃貸と持ち家で、受付が違うのですね。隣のビルにあった「持ち家」の方に行くと、さっきと雰囲気が違います。

賃貸用の店舗は壁や店頭の至る所に物件チラシが貼られていましたが、持ち家用の店舗は商談ブースが有り落ち着いた雰囲気です。「家を探しているのですが」と言うと、商談ブースに案内されコーヒが出され、暫くするとノートパソコンを持った担当の方が現れました。服装は黒いスーツで一軒目の黄色いスーツの業者よりは、落ち着いた感があります。しかし、ちょっとホストっぽい感じがするのは同じです。

「どのような物件をお探しでしょうか?」ホスト風の担当者が聞いてきます。「大田区、品川近辺で住宅を探しています。今、他の業者にも行ってきたのですが、実は以前に御社でマンションを購入したことがあるので、他の業者より信頼出来ることと、お得意様割引とかあるかなって思って、うかがいました。」「有難うございます。そうですね仲介手数料から10%値引きさせて頂きますよ。ちなみに、他の業者さんではどのような物件をご覧になられたのですか?」「はい、幾つか候補の物件を紹介してもらい、近々何件か内覧させて貰う予定です」と言いながら、先ほどの業者で貰ったチラシを担当者に見せました。

「ちょっと、見せて貰ってよいですか?」「はい、どうぞ」。チラシくらい見せても良いだろうという軽い気持ちで、他の業者に見せて貰ったチラシを、こちらの担当者に見せました。しかも、そのうち一軒は値引き情報も記載されていました。

「不動産業界にはレインズというデータベースがあって、物件情報はこのデータベースに登録する決まりになっています。なので、頂いたチラシの物件も登録されているようなので、内覧は当社で行いませんか?」「うーん、そう言われても既に約束しましたから、そういうのはちょっと・・・」いきなりの提案に戸惑いました。

「他の業者は近所の○○○さんですよね。こういうことは不動産業界では良くあることですし、先方にも、うちから内覧することになったと言えば理解してくれますよ。あちらとはうちも仲良くやってますから、もちつもたれつの関係なんです」「そういうもんなんですかね?それなら、私はどちらでも良いですが」客の回しあいとかあるのかな?と思いしぶしぶ承諾。

「では、念のため先方に断りの電話だけ入れといて貰ってよいですか。内覧となると向こうも準備があるでしょうし。」えっ、こちらから断りの連絡を入れるの?よくあることなら、業者間で話を付けてくれれば良いのに。とはいえ仲介手数料の値引きを約束してくれたことや、もともと付き合いのある業者という安心感もあり、こちらの方が良いかな?という思いもあったので、承諾しました。

内覧の約束をし、店頭をあとにしました。断りの連絡を入れるなら早いほうが良いと思い、一軒目の黄色い服の不動産仲介業者に電話しました。「実は、以前から付き合いのある不動産仲介業者さんが有りまして、さきほど紹介して頂いた物件なのですが、この業者さんと内覧に行きたいと考えています」「えっ、どういうことですか」先方、ちょっと焦り気味。

「はい、十年前にこの業者からマンションを買ったことがあったんで、不動産は高い買い物なんで、付き合いがある業者の方が良いかなと思って、訪問したんですが、その話をすると仲介手数料を10%値引いてくれるという話があったもので。不動産業界ではこういう話は良くあることだから、先方にもそう言えば理解して貰えるので、断りの電話を入れてほしいと言われましたもので」と青いロゴの不動産業者に言われた内容をそのまま伝える。

「良くある話じゃないですよ。○○○○がそう攻めてくるなら、こっちだって退けません。仲介手数料の減額ということなら弊社は手数料半額にさせて頂きます」ちょっと、怒ってる感じが伝わってくる。しかも、手数料半額ときた。しかし、この時点では仲介手数料がどの程度の額なのかピンときていなかったので、10%割引や半額と言われてもそれがどの程度のものなのかわかりません。一度不動産を買ったことがあると言っても十年前の記憶なので忘れ去っています。この時点では仲介手数料より、以前も取引したことのある仲介業者が安心という思いと、レインズに掲載されている物件ならどこから買っても「物件」は同じという思いがあったので、青いロゴの仲介業者にしたいという思いもありました。

「有難うございます。御社にも引き続き相談させて頂きたいと思います。ただ、今回の内覧だけは○○○○さんで行きたいと思いますが、よろしいでしょうか」「お客様がそうまでおっしゃるなら、仕方ありません。ただ、最後に判断されるのはお客様ですから、またいつでもお待ちしております」そう言って電話がきれました。

電話を切って帰宅している途中に、電話がなりました。「○○○○から電話があって、私どもから紹介した物件の住所がわからないと聞いてきました。大元さんにお願いなのですが、当社からお話した値引き情報とかはあちらには伝えないでください。レインズに載ってる物件でも個別に聞き出した値引き情報は当社が仕入れたものですから」。なるほど。物件個々に行われている値引き情報などは業者ごとに仕入れているのか。そうとは知らずにペラペラ話過ぎてしまったようでした。「すみません。そういう情報も不動産業界では共有されているのかと思っておりましので。今後は気をつけます」「よろしくお願いします。あちらの会社さんの担当者さんは私たちの紹介した物件探せなくて苦労しているみたいですね。不動産仲介業はその地域を良く知ってる会社の方が安心ですよ」さそういうものなのかな。「はい、わかりました。今回はご迷惑をおかけしました。引き続きよろしくお願いします」と伝え電話を切りました。

その電話から30分程して、また電話がなりました。「○○○○です。」青いロゴの仲介業者です。「内覧の件ですが、準備が整ったで明日のご都合はいかがですか?」他の仲介業者の存在が気になるのでしょうか、随分急いで行動してきたようです。私も早く現物を見たいという気持ちがあったので、明日内覧に同意しました。


大元 隆志

大元 隆志

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