六郷土手 3300万円。安さの秘密は借地権

「家を買う」と決めた翌日に、蒲田の不動産屋を訪れました。「六郷土手 3300万円」の張り紙を出していた不動産屋です。

「物件を探しにきたのですが」。そう言いながら入ると、黄色いスーツを着た真っ黒に日焼けしたホスト風の男性が「もみ手」で迎え入れてくれました。絵に描いたような「昭和の営業スタイル」です。ソファに案内されると「こちらのアンケートに記入お願いします」と、アンケートを手渡されました。名前や住所の他に、物件を探している動機、勤務先、年収、持ち家か賃貸住まいかなどを書かされます。

「お子さんの出産ですか、おめでとうございます。」そう言いながら、ホスト風の店員が物件情報に入ったキングファイルを持ってきてくれました。「見たい物件は決まっています。店頭に張ってある六郷土手 3300万円という物件です」と言うと、「あれは借地権ですよ」と、言われ戸惑う。借地権?聞いたことがない。

「借地権って何ですか?」。「はい、大田区はお寺や地主さんが多いんですよね。そういう土地持ちの人たちが土地を貸し出している土地が有るんですが、そういう土地に建っている物件を”借地権物件”と言うんですよ。この借地権の土地は”借りている”ことになりますね。毎月決まった”借地権料金”を払わないといけません」

「土地を借りているということは、土地は自分の物では無いということですか?」「そうなんです。ただ、借りているので固定資産税を払わなくて済むというメリットはありますが、土地を資産として残したい方にはむきません」

そうなのか、安いと思ったものの、土地が手に入らないから安いのか。幾ら安いとはいえ資産として残せないなら意味がありません。借地権の物件ではない普通の物件を紹介して貰うことにしました。

「普通に土地が手に入る物件でお願いします。」「はい、わかりました。では所有権の物件ですね」なるほど、土地の権利を所有出来る物件は「所有権物件」と言うらしい。

「旦那さんの年収だと、タワーマンションも大丈夫だと思いますが、ご予算は幾らくらいでしょうか」。タワーマンションが幾らするかはわかりませんでしたが、そもそも3300万円の物件を充てにしてきたので、3~4千万円台位であることを告げました。

「そうですか、その予算だとタワーマンションは厳しいですね。」タワーマンションを欲しいなんて、一言も言ってませんが妙に残念がられていました。「こちらの物件はいかがですか。ここからすぐ近くの新築戸建てです。4,380
万円ですが、4,180万円に値引き出来ます」。相場観は良くわかりませんでしたが、借地権ではない所有権ならこんなものかと思い、当初想定していた3300万円より少し値段はあがりましたが、この位の金額なら「持ち家の方が良い」という気持ちに変化はありませんでした。

紹介して貰った物件の内覧予定日を決め、一軒目の不動産屋をあとにしました。


大元 隆志

大元 隆志

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です