初めての内覧

ちょっとしたトラブルはあったものの、内覧に向かうことになりました。約束の時間に青いロゴの不動仲介業者に訪れると車が用意されていました。妻と二人でシートに乗り込むと担当者が「そう言えば、あちらの仲介業者さんには、断りの電話はいれて貰いましたか?」と訊いてきます。

「はい、しましたよ。ただ、向こうもすんなり納得してくれるということでしたが、かなり引き止められましたし、怒っているようでしたが。それに仲介手数料半額にするとおっしゃってましたね。」「ははっ、そうですか。」とまるでこうなるのが分かってましたよと言わんばかりに若干笑う担当者、ちょっと私はムッとしました。そもそも「良くあることだから大丈夫」ということで電話したのに。

「仲介手数料半額にするなんていう業者は信用出来ないですよ。私たち仲介業者は手数料収入で食べてるんです。それを簡単に半額にするなんていう会社はまともじゃない。仲介手数料分の仕事をしないと言ってるようなものですよ」昨日までは「あそことは良い関係ですから」と言っていたのに突然批判しはじめたので、ちょっと嫌な印象を受けました。それに仲介手数料も購入する側からすると安いにこしたことはありません。インターネットが普及してから仲介型のビジネスモデルはどんどん仲介手数料が減額されていっているのですから。「果たして、この人の話は信用出来るのだろうか?」そんな疑問を感じるようになりました。

■一軒目 蒲田駅徒歩7分の新築戸建て 4,180万円
そんな会話をしているうちに、内覧物件に到着しました。蒲田の駅から徒歩7分程の距離にある物件です。4,380万円が4,180万円になるという値下げ物件ですね。現地に到着してみると新築の戸建てが三軒並んでいます。その三軒の真ん中の物件が今回の対象の物件です。目の前にはコンビニがあり、車も何台か停められるので学生の溜り場になりそうです。物件の中に入ってみると新築なので流石に綺麗です。内装については可もなく不可もなくといった所。欠点があるとすれば左右、後方周辺を全て家で囲まれているため、窓を開けても壁ばかりということ。日当たりや風の出入りは期待出来ません。三階建てで天井が低いせいか、少し息苦しさを感じます。

JRターミナル駅蒲田から徒歩7分という利便性は抜群ですが、住環境は良いとは言えません。まぁ一軒目から決まるとは思っていませんでしたから、次の物件に足を運ぶことにしました。

■二件目 大森東四丁目 徒歩11分 4,480万円
二件目は大森東にある建設予定の物件です。三栄建設という建設会社の物件でデザイン性が高く若年層に人気のある建設会社です。物件の完成イメージがかっこ良くて外観に一目ぼれした物件でした。ただ、まだ工事は始まったばかりで7月完成予定ということで基礎がある位でした。何もない敷地をみながら担当者が「家のすぐ裏に病院があり、近所に学校もあるんで、変な商業施設とか建てれませんから、子育てには良いですよ」と言います。確かに、すぐ裏に病院があります。

ここ、良いかも。と思いつつ、次の物件に移動することにしました。

■三軒目 大森東二丁目 徒歩15分 4,280万円
先ほどの物件は建設開始前なので、同じ三栄建設の新築物件が近所にあるということで、完成後のイメージを掴むという目的で近所にある物件を訪れました。町工場の真ん中に三軒新築が並んでいました。外観はレンガが一部使われていてパッと見は可愛らしい感じです。妻には響いたようです。

玄関を開けて中に入ると、デザイン性を売りにしているとだけあって確かに綺麗。ユニットバスも黒いつやのある壁面で高級感があるゆったりとした作りになっています。LDKは二階建てで天井高も高く、完全に妻のハートを鷲掴みにしたようでした。「ここ、素敵!」と、今にもここに決めたいという雰囲気です。

しかし、この家には難点がありました。「線路のすぐ裏」ということです。家の中で5分も会話していれば電車が通る音がします。家の裏手に小さな庭があるのですが、庭に出てみると、目の前が線路です。電車から物を投げられたり、線路から石ころでも飛んできたら確実にぶつかる距離です。子供が柵を登って線路に飛び出してしまうかもしれません。

建物は素晴らしいものの、これはちょっと選択肢になりえません。「ここ素敵~」と名残惜しそうにする妻の腕をひき、次の物件に移動しました。

■四件目 御嶽山 徒歩14分 4,480万円
屋上がバルコニーになっている家に憧れがあったので、御嶽山にある物件を見に行きました。ここはまだ古家が残っており、この家を取り壊した跡で新築の工事が始まるとのことでした。ただ、ここも線路ぞいの物件で、さっきよりはましでしたが、電車の騒音には悩まされそうです。屋上バルコニーに憧れはあるものの、立地的に無しだなと感じました。

■五件目
仲介業者から薦められた物件で、最寄駅はどこだったかは忘れました。呑川沿いにある物件です。これもまだ古家が建っている状態で周辺状況しか見れません。ただ、川沿いだと蚊や匂いがきついのではないかということもあって、「時間がないので、今日はこのへんで良いです」と断りをいれ、内覧を終了することにしました。

■物件プレゼンの提案
一回目の内覧は、殆どが建設前の物件だったので、現物を見ることは出来たのが二軒のみ。「どれか気に入った物件はありましたか?」と訊かれましたが、完成前の物件を見てもイマイチ、ピンときません。ただ、仲介業者曰く人気のある土地の建物は完成前から売れることも珍しくないので、完成前の物件も案内するのだとか。

「一番気になったのは、三栄建設の物件が良かったので、病院裏の新築が完成したら見てみたいですね。」完成が7月の物件です。「こういう場合は、完成前に建設会社にプレゼンして貰うんですよ。プレゼンのセッティングをさせて貰って良いでしょうか?」なるほど、そういうことが出来るのか。「では、プレゼンセッティングお願いします。来週末なら空いてます」と伝えて、内覧を終えることにしました。


大元 隆志

大元 隆志

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